「今日は煮込み料理を作ろう!」と意気込んで、作り始めてから気づく失態。

赤ワインがない、だと…⁉
前日の勢いで飲み干し、買うのを忘れてしまう愚かな私。
そんな経験みなさんもありますよね…?
でも大丈夫!
実は、家にある身近な調味料で赤ワインの代わりになるものは意外と多いんです。
しかも、しっかりコクや香りを引き出してくれるので、赤ワインがなくても美味しい料理に仕上げることができます。



実は料理歴20年を超える子持ちの私。
代用品の秘伝のレシピをお伝えします。
赤ワインが手元にない、あるいはアルコールを避けたい…。
また、緊急時でも代用できる調味料をご紹介します。
ちなみにアルコールを飛ばす方法もお伝えしています。
知っておくと安心ですよ。


赤ワイン料理の代用はこれ!料理を美味しく仕上げる5つの調味料


結論から言うと、赤ワインの代わりに使える調味料には次の5つ。
これらをうまく使い分ければ赤ワインが手元になくても、美味しい料理を手軽に作ることができます。
調味料 | 特徴・料理例 |
---|---|
ぶどうジュース | 果実感と甘みがあり、赤ワインの代用に最も近い ≪向いている料理≫ 煮込み料理、ハンバーグ、ビーフシチュー |
日本酒 | まろやかでクセが少なく、旨みを引き出す ≪向いている料理≫ 肉じゃが、煮込みハンバーグ |
みりん | 自然な甘みと照りを加える ≪向いている料理≫ トマト煮込み、和風ソース料理 |
バルサミコ酢 | 酸味・香り・コクのバランスがよく近い風味 ≪向いている料理≫ ビーフシチュー、煮込み料理 |
白ワイン | フルーティーで軽やか、酸味がやや強め ≪向いている料理≫ ミートソース、魚介ベースのパスタソース |
今回ご紹介するのはあくまでも「代用品」であり、赤ワインそのものとまったく同じというわけではありません。
それぞれの調味料には独自の風味や特性があり、料理に与える影響も少しずつ異なります。
それぞれの代用品について味わいや使い方のポイントをチェックしておきましょう。
ぶどうジュース|赤ワインの救世主
ぶどうジュースは赤ワインの“果実感”を再現するのにぴったり、ウェルチのぶどうジュースは良い代表例です。
また、ファンタのグレープなら炭酸なので、肉を柔らかくする効果まで期待できます。
どちらもワインと同じ原料であるぶどうを使っているので当然ではありますよね。
特にアルコールを使いたくないときや、お子さまと一緒に食べる料理に最適でしょう。
ただしジュースだけあって元々甘いので入れ過ぎには注意してください。
煮込み料理には水100mlに対してぶどうジュースを30~40mlほど加えると、ほのかな甘みとコクが生まれます。
日本酒|まろやかさと旨みを引き出す
和風寄りに仕上げたいときは日本酒が効果的です。
赤ワインのような酸味はありませんが、旨みとまろやかさをしっかり引き出してくれます。
例えば肉料理に使う際は日本酒50ml+しょうゆ5~10mlで香ばしさとコクがアップ。
お酢やみりんを合わせて使うと適度な酸味で料理にはマッチします。
煮込む時間が多いほどアルコールや風味は揮発してしまうので、残したい場合は完成前に追い日本酒などするとよいです。
みりん|自然な甘みを加える優等生
みりんには煮込み料理にうれしい「てり」と「甘み」を加える力があります。
ただし、甘さがやや強いので赤ワインの代用として使うときは分量を半分程度に抑えるのがポイント。
目安は、赤ワイン100mlの代わりにみりん50ml+水50mlほどです。
日本酒と同じくお酢で酸味を補うのはもちろん、グレープフルーツやレモンなど柑橘系の皮を少量合わせると◎。
ワインのタンニン(渋み)に対する完全な代用にはなりませんが、かなり近い再現性があります。
サングリアという飲み方があるように、赤ワインは柑橘系の果物と相性が抜群。
ただ、若干フルーティー寄りの仕上がりになるので使うシーンには注意してください。
バルサミコ酢|赤ワインの代名詞


バルサミコ酢の原料は「煮詰めたぶどう果汁」です。
香り・酸味・コクのバランスが取れており、まさに「赤ワインに最も近い代用調味料」といっても過言ではありません。
ただし風味がやや強いので、少量(5〜10ml程度)から加えて調整しましょう。
また、酸っぱさが気になるときはぶどうジュースも少し加えるとコクも増してより近くなります。
煮込み料理やハンバーグなど、特に肉を使った品にぴったりです。



バルサミコ酢は賞味期限が長く、開封後も冷蔵庫で半年以上保つので常備がおすすめ。
取扱いのないお店もあるので、探すのが面倒な場合はオンラインストアで入手しちゃいましょう。
白ワイン|フルーティーで軽やかな代用品
白ワインもぶどうを原料としたワインですが、よりシャープな酸味や華やかな香りが特徴です。
そのため料理に使う際は風味がやや強く感じられることもあり、素材の味を邪魔してしまう可能性があります。
こうした場合は少量を加える程度に抑えるか、ぶどうジュースなどで割ってまろやかにするのが効果的。
加えてにんにくやバターといったコクのある食材と一緒に使うと白ワインの酸味がほどよくなじみ、全体の味に深みが出ます。
ビーフシチューに最適な赤ワイン代用品とちょっとしたアレンジ


ビーフシチューと言えば欠かせないのが赤ワイン。
私は一から作るのではなく、基本は市販されている固形のルーを使用。
もちろんそのままでも美味しいですが、本格派を目指すのであればアレンジは必須ですよね。
この章ではビーフシチューにぴったりの赤ワイン代用品と、簡単な工夫をご紹介します。
次の3つの代用品を使えば、コクや深みをしっかり出すことができますよ。
(※分量表記は2人前を想定しています)
バルサミコ酢×日本酒で深みを出す
バルサミコ酢はビーフシチューとの相性が抜群。
赤ワインの代用品として最も“気軽に本格的な味”が再現できる調味料のひとつです。
濃厚な酸味とコクはビーフの旨みと合わさることで、深みのある味わいに仕上がります。
ただし香りが強めなので入れすぎには注意、少しずつ足して味を調整してください。
また、日本酒を加えることでまろやかさと旨みがプラスされ、味のバランスが整います。
バルサミコ酢+日本酒の組み合わせで「酸味×旨み」のW効果。
最後にチョコレートをひとかけら入れれば、コク増し増しビーフシチューの出来上がり。
ぶどうジュース×お酢で赤ワイン風の深みとまろやかさをプラス
甘さのあるぶどうジュースと酸味のあるお酢を組み合わせることで、赤ワインに近い味を再現できます。
これでフルーティーさと酸味のバランスが取れ、赤ワインに似た風味になります。
お酢やワインビネガーがない場合はケチャップでも代用可能です。
この方法はアルコールを避けたいときや、お子さんと一緒に楽しむ食卓にぴったり。
また、特別な材料を買いに行かなくても家にあるものでパッと用意できるのも嬉しいポイントです。
白ワインならフルーティーな仕上がりに
意外かもしれませんが、白ワインも代用品として活躍します。
ただし、赤ワインに比べて酸味が強くて味わいがやや軽やかなため、料理によってはそのままだと物足りなさを感じることも。
そんなときはちょっとした工夫を加えることで、深みのある味わいに変えることができます。
例えば、上記を先に炒めて香りを引き出しておくと、コクが増してバランスが整います。
白ワインは煮込むことでアルコールが飛び、風味が残るため「香りを楽しみたい人」や「軽めの仕上がりが好みの人」には特におすすめ。
これらの代用品とアレンジを活用すれば、赤ワインがなくても本格的なビーフシチューに仕上げられます。
むしろ「赤ワインよりも好みかも」と感じるような、新しい味の発見にもつながるかもしれません。
ハンバーグに合う赤ワインの代用調味料とデミグラスソース


ふっくらジューシーなハンバーグを作るとき、仕上げに赤ワインを加えることで香りやコクがアップします。
そしてハンバーグと言えば「デミグラスソース」。
実は甘み・酸味・香ばしさをバランスよく加えることで、赤ワインソースに近い仕上がりになります。
ここではハンバーグにおすすめの2つの組み合わせをご紹介します。
ぶどうジュース×しょうゆでコクを再現
最も手軽で満足感ある味わいを再現できるのがぶどうジュースとしょうゆを使った組み合わせです。
一見意外に思えるかもしれませんが、しょうゆはワインと同じく発酵の力で生まれた調味料。
そのため味に奥行きを加える役割として、とても優れています。
ぶどうジュースの甘みと香りにしょうゆの塩味と香ばしさが加わることで、赤ワインのコクに近い風味が生まれます。
おすすめの配合は以下の通り。
これらをフライパンで軽く煮詰めるだけで、簡単なのに濃厚なハンバーグソースが完成します。



私は手抜きをして、ハンバーグのタネにこれらの調味料を直接混ぜ込んでしまうこともしばしば。
それだけでもしっかり味がつくので、ソースいらずでおいしく仕上がります。
バルサミコ酢×白ワインでさっぱりソース
もし「大人向けの上品な味に仕上げたい」という場合は、バルサミコ酢と白ワインの組み合わせがおすすめです。
先に玉ねぎとバターを炒め、香りが立ったところで白ワインとバルサミコ酢を加えて煮詰めます。
仕上げに少しだけ塩を加えると、上品で奥行きのある味に。
このソースは特に「ワインと一緒にハンバーグを楽しみたい」という場面でも活躍します。
今回ご紹介した2つの組み合わせはどちらも料理初心者でも失敗しにくく、アレンジも自在です。
お好みで調節、手作りの味わいをぜひ楽しんでみてください。
ミートソースやトマト煮込みに適した赤ワインの代わりは?


トマトベースの料理に赤ワインを入れると、味に深みが出てプロっぽい仕上がりになりますよね。
代用品でもそれらの再現は可能です。
ここではトマトとの相性がよく、赤ワインの代わりとして活躍する調味料を紹介します。
みりん×レモンの皮で酸味・風味を引き立てる
みりんは自然な甘みと照りを加える万能調味料。
そこにレモンの皮を細かく刻む、もしくはすりおろしを少量加えることで渋みや酸味を補います。
ハンバーグを作った後に出た、旨み出汁にみりんを加えて2分ほど中火で加熱、トマト缶とウスターソースやケチャップを加えて10分ほど煮込むだけ。
最後に塩・こしょうを適量、コクが足りない場合は少量のしょうゆを加えましょう。
火を止める直前、または火を止めた後にレモンの皮を加えてひと混ぜ。
これで香りが一気に華やかになります。
ぶどうジュース×日本酒×ウスターソースで甘さと香ばしさを両立
ぶどうジュースのフルーティーな甘みに、日本酒の発酵由来のうま味。
さらにウスターソースのスパイシーさが加わることで、コクのあるミートソースに仕上がります。
比率の目安は以下のとおり。
火にかけてアルコールをしっかり飛ばすことで、赤ワインを使ったかのような香りと味わいが生まれます。
手軽さと美味しさを両立できるおすすめの組み合わせです。
やっぱり赤ワインは万能!常備におすすめなワイン


赤ワインは代用も可能ですが、やはり本物を使うと味の仕上がりは違います。
特にソースや煮込み料理に加えると香りやコクがぐっと引き立ち、ワンランク上の味わいに。
また、飲用にも楽しめる赤ワインが1本キッチンにあると無敵状態に突入します。



たまにはワイン片手に料理を楽しむのも、がんばる自分へのご褒美。
それぞれに事情がある日々の中で、ほんの少しの贅沢を大切にしてもバチは当たらないはず。
この章ではコスパ重視・本格派・ノンアルなど、それぞれのニーズに合わせたおすすめの赤ワインを紹介します。
また、料理用ワインとの違いもチェックしておきましょう。
コスパのいいチリ産のデイリーワイン




たとえば「アルパカ」や「ダンシングフレイム」は、スーパーやネット通販で手に入りやすく、1,000円以下で入手できるリーズナブルなワインです。
煮込みにも、そのまま飲むにも使いやすい1本なので常備しておきたい一品。
また、これらワインはコルクではなくスクリューキャップなので開閉が楽々です。
冷蔵庫の野菜室に保存しておけば1週間以上日持ちするのでおすすめ。



そのまま飲むなら、個人的には開封して2日目の味わいが好きです。
オンラインストアでも入手できますが、単品だと元が安いので送料が割高になる傾向があります。
スーパーでの取扱いも多い商品なので、試す場合は店頭で入手、オンラインストアならまとめ買いがお得です。
詳しいお話が気になる方は以下よりどうぞ。




飲んでも美味しい本格派「カサーレ・ヴェッキオ」や「モン・ペラ」
「やっぱり料理にも“ワインらしさ”が欲しい」
そんな方には、赤ワインの香りや重厚感がしっかりと感じられる本格派ワインがおすすめ。
中でも味わいに定評があり、コスパ抜群と大人気なのがこの2本です。
カサーレ・ヴェッキオ モンテプルチャーノ・ダブルッツォ


イタリア産のフルボディ赤で、熟した果実の甘みと濃密なタンニンが魅力。
濃厚なソースや煮込みハンバーグなど、しっかり味の肉料理に抜群の相性を見せてくれます。
しかも価格帯は2,000円前後と、本格派なのに手が届くレンジ。
「赤ワインを使って料理に深みを出したい」「飲んでも満足感がある一本がいい」そんな方にはぴったりです。
カサーレヴェッキオはヴィンテージワインのため「当たり年」が存在します。
評価の高いヴィンテージは以下にまとめていますので、気になる方はご覧ください。


シャトー・モン・ペラ ルージュ


フランス・ボルドー右岸の人気銘柄で、メルロー主体のなめらかな口当たりと、赤い果実やスパイスの香りが特徴です。
煮込みソースに使えばフルーティーさと奥行きある味わいがプラスされ、「まるでレストランのような仕上がり」と感じる人も。
モンペラは赤身肉との相性がよく、ハンバーグやシチュー、ラグーなどにも最適です。
こちらも価格帯は2,000円前後。
飲んでも美味しいので、賞味期限など気にする前に無くなってしまいますよ!
こちらも同じく「当たり年」が存在するのでチェックしてみてください。


「のんある気分」で子どもも安心


赤ワインらしいコクや香りはしっかり残しつつも「アルコール0.00%」なので、子どもや妊娠中の方にも安心して使えます。
味わいも酸味と果実味のバランスが取れており、ぶどうジュースよりも本格的な仕上がりに。
さらに炭酸はお肉を柔らかくしてくれるので、事前に漬け込んでも美味しくなります。
こちらも一般的なスーパーでよく見かけます。
お試しの場合は店頭で、まとめ買いならオンラインストアがベストでしょう。
料理用ワインと飲用ワインの違い・使い分けのポイント
料理用ワインと飲用ワインの違いを一言で言えば、「味と保存性」にあります。
料理用ワインは塩分や酸味が強めに調整されており、風味よりも保存性や手軽さを重視しています。
一方で飲用ワインは自然な果実味や香りがあるため、仕上がりに差が出やすいです。
よく作るような料理なら、同じ味を再現したいので料理用ワインが向いています。
クセがない万能タイプで幅広い料理に利用できるでしょう。
ただ、料理用と言っても結局用途が限られるので私の場合はなかなか減らず、かなり長い間冷蔵庫を占拠していました。
対して、たまにしか作らない本格派にチャレンジなら飲用ワインがおすすめ。
今回ご紹介した料理たちには、想像以上のポテンシャルを発揮します。
あなたの生活スタイルや予算に合った“ベストな1本”をぜひ見つけてみてください。
【まとめ】赤ワイン料理の代用調味料で美味しさは作れる
赤ワインがなくても工夫次第で料理の味はしっかり整います。
ご紹介した5つを上手に使えばビーフシチューやハンバーグ、ミートソースさえも深みのある味わいに仕上げることが可能です。
「甘み・酸味・コク」のバランスを意識して、アレンジしてみましょう。
それでは今回の内容をまとめます。
【赤ワイン料理の代用調味料まとめ】
■代用品にはぶどうジュース・日本酒・みりん・バルサミコ酢・白ワインが使える
■赤ワインと同じ原料のぶどうジュースやバルサミコ酢は代用調味料に最適
■日本酒は味をまろやかに、みりんは自然な甘みと照りが加えられる
■白ワインはフルーティーで軽やかに仕上がるので料理に合わせて使う
■ノンアルコールワインは子どもとの食事やお酒を控えたいときに◎
■代用調味料は掛け合わせることで赤ワインに近い味を再現できる
■調味料によってはアクセントに柑橘系の皮やバター・にんにくを加えて味わいを補う
■それでも赤ワインは万能、生活スタイルに合った赤ワインを常備がおすすめ
■料理用ワインと飲用ワインは用途によって選ぶ
赤ワインが手元にない時は、身近な調味料や代用品をうまく使い分けて料理の幅を広げてみましょう。
また、あなた好みの赤ワインを見つけて、料理の時間をもっと楽しいものにしてください。
宜しければこちらもどうぞ。



