ワインのペアリングコースは、料理とワインの相性を最大限に引き出してくれる素晴らしい体験です。
しかし「お酒が弱いから飲みきれないかも…」「途中でギブアップしたら失礼かな…」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
せっかく行きたかったお店の予約をためらってしまったり、当日も心から楽しめないまま終わってしまうこともあります。

私もお酒に不慣れな頃、予約時に悩んだ経験があります。
でも、ちょっとした工夫と事前の準備でこの問題は簡単に解決できると気づきました。
この記事では「飲みきれない」をなくす工夫と、ペアリングコースを最後まで楽しむための具体的な方法をご紹介します。
予約時や当日の注文テクニック、スマートな対処法まで押さえればもう怖くありませんよ。
また、「そもそもどれくらいが適量なのか」を知っておくと、飲みきれない不安は減るでしょう。
男女差やペースの目安をまとめたこちらの記事も参考になります。


ワインペアリングで飲みきれないを防ぐ3つの予約術


ペアリングコースを最後まで楽しむためには、予約時点で準備しておくことが大切。
事前に量や杯数を調整できれば、無理なく最後まで味わえるだけでなく、お店側にも迷惑をかけずに済みます。
ここでは予約時にできる3つの工夫をご紹介します。
まずは、そもそもワインペアリングの「量」がどれくらいなのかを知るところから始めましょう。
ワインペアリングの量はそもそもどれくらい?
ワインペアリングコースは、1品ごとに合わせたワインが少量ずつ提供されます。
一般的なフルペアリングでは5〜7杯前後、1杯あたり60〜100ml程度が目安。
つまり合計するとボトルの半分以上になることも珍しくありません。
これだけの量を一度に飲むとなると、お酒に弱い人はもちろん、普段飲み慣れている人でも負担を感じる場合があるでしょう。
また、コース料理のペースに合わせて提供されるため、自分の飲むペースをコントロールしづらい点も飲みきれない原因のひとつです。
あらかじめ量の目安を知っておくと「これはちょっと多いかも」と感じたときに予約時点で対応策を立てやすくなります。
ハーフペアリングの有無を事前に確認
お店によっては、通常の半分の杯数や量で楽しめる「ハーフペアリング」を用意していることがあります。
これは2〜4杯程度の提供が一般的で、金額もフルペアリングの半額から3分の2程度に設定されていることが多いです。
ただし、ハーフペアリングは全てのお店で提供されているわけではありません。
特に高級レストランではコース全体の流れを重視するため、フルペアリングのみの対応という場合もあります。
そのため、予約時に「ハーフペアリングはありますか?」と確認しておくことが重要です。
事前に聞いておけば、当日になってから慌てる必要もありません。
グラスワインをコースやメニューに合わせて2〜3杯だけ注文
ハーフペアリングがないお店でも、飲む量を調整する方法はあります。
たとえば、コース料理に合うグラスワインを事前に2〜3杯だけ用意してもらう方法です。
このケースなら前菜に軽めの白ワイン、魚料理に香り高い白ワイン、肉料理にフルボディの赤ワインといった感じで要所に絞って楽しむことができます。
ソムリエに「量は控えめで、料理に合わせたおすすめを数杯だけ」と伝えれば、プロのセンスで間違いのないワイン選びをしてくれるでしょう。
予約の時点で量の調整をお願いできるか確認
ペアリングのワインは、必ずしも全て飲む必要はありません。
提供されるワインを最初から少なめに注いでもらうことも可能です。
予約時に「お酒が強くないので、各グラスを半量にしてほしい」と伝えれば、お店側もスムーズに対応してくれます。
当日になってからお願いするよりも事前に伝えておくほうがスタッフも準備しやすく、お互いに安心です。
お店によっては、カジュアルなビストロやワインバーなどでグラス1杯ごとの料金設定をしている場合があります。
その場合、量を減らした分だけ料金を安くしてくれることもあるでしょう。
こうした予約時の工夫をすることで「飲みきれないかもしれない」という不安を解消しつつ、自分に合ったペースでペアリングを楽しむことができます。
備考欄にひと言入力するだけなので、とても簡単。
ペアリング対応のレストランはこちらから検索・予約できます。
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当日でも使える注文テクニック


予約時に工夫していても、当日になって急に「今日は少し控えめにしたいな」と思うこともありますよね。
体調や気分によって飲める量は変わるので、その場で柔軟に対応できるようにしておくことが大切です。
ここでは当日にできる3つのテクニックをご紹介します。
いずれもお店にとって特別な負担は少なく、気軽にお願いしやすい方法ばかりですよ。
当日のメニューで料理に合うワインを選んでもらう
当日ならではのメリットは、実際に出てくる料理やその日の気分でワインを選べることです。
メニューを見て「この料理はこのワイン」などと、欲しいタイミングでグラスをお願いしましょう。
そうすれば無理なく、自分が本当に楽しみたい場面にだけワインを合わせられます。
たとえば、魚料理が旬の食材を使っている場合や、メインディッシュに特別な肉料理が出る場合。
その皿に合う1杯をソムリエに選んでもらうと、記憶に残るマリアージュになります。



ペアリングコースを選んでなくても負い目を追う必要は全くありません。
間違いのないプロのおすすめを聞いちゃいましょう。
この方法なら量を抑えながらも満足感はしっかり残せますし、予約時に決め打ちするよりも「今日はこれ!」という自由度があります。
提供量を半分にしてもらう
一番シンプルで効果的なのが、予約時にも出てきたグラスに注ぐ量を半分にしてもらう方法です。
ペアリングの魅力は「料理との相性を味わえること」なので、量が少なくても体験の価値は十分あります。
最初の1〜2杯を飲んでみて「少し多いかも」と感じたら、そのタイミングでお願いしても大丈夫です。
ただし、最初から控えめにしたいと分かっている場合は、乾杯前や1杯目の提供前に伝えましょう。
「今日は少なめでお願いします」と伝えると、スタッフも対応しやすくなりますよ。
この方法なら酔いすぎを防ぎつつ、全ての料理でワインのペアリングを楽しむことができます。
途中からノンアルコールに切り替える
最近は、多くのレストランでノンアルコールのペアリングを提供しています。
ハーブやフルーツを使ったドリンクや、ワイン風味のノンアルコール飲料など、見た目も味わいも満足できるものが増えています。
当日、思ったよりもアルコールが効いてきたと感じたら、「ここからはノンアルでお願いします」と切り替えることも可能です。
無理に飲み続けるよりも、体調に合わせて楽しむ方が最後まで料理も堪能できます。
さらにノンアルコールのペアリングは新しい発見につながることも多く、「次はこれを家でも作ってみたい」と思えるような面白いドリンクに出会えるかもしれません。
この3つの方法を知っておけば、当日に「飲みきれない…」という不安があっても状況に合わせて無理なくペアリングを楽しめますよ。
大切なのは、自分のペースを守りながら料理とワインのマリアージュを味わうことです。
飲みきれない時のスマートな対処法


事前に予約術や当日の注文テクニックを使っても、体調やお酒の回り方によっては飲みきれないことがあります。
そんな時に慌てたり、無理に飲み切ろうとする必要はありません。
むしろ落ち着いてスマートに対応することがお店側から見ても好印象。
ここでは飲みきれない時に実践できる3つの方法をご紹介します。
ワインペアリングは残してもOK(レストラン的には珍しくない)
「せっかく注いでもらったワインを残すのは失礼では?」と思う人は多いですが、実際には珍しいことではありません。
特にペアリングコースでは全員が同じ量を飲めるわけではないため、残すお客さまは一定数います。
お店側も「無理して飲まれるより楽しんでもらう方が良い」と考えている場合がほとんど。
もし残すときはグラスを持ち上げず、テーブルに置いたままにすれば自然です。
さらに「今日は少し控えめにしています」と一言添えると、スタッフも気を悪くせず次から量を減らしてくれることがあります。
このように残すこと自体よりも伝え方や態度のほうが大切です。
同席者とシェアして量を調節する
ワインを残すのに抵抗がある場合は、同席者とシェアする方法もあります。
特にペアリングコースでは、同じワインが複数のグラスに分けて注がれるため、量の調節は比較的簡単です。
お店によっては最初から「1人分のペアリングを2人でシェアする」という注文を受けてくれることもあります。
この方法なら残すことなく全てのワインを楽しむことができますし、量も半分になるので安心です。
ただしコースによってはシェアを想定していない場合もあるため、事前に相談しておくとスムーズです。
食事の進行をゆっくりにしてもらう
意外と効果的なのが料理の提供ペースをゆっくりにしてもらうことです。
ペアリングでは料理とワインがテンポよく出てくるため、気づかないうちにペースが早まってしまうことがあります。
「今日はゆっくり楽しみたいです」と伝えれば、1皿ごとの間隔を少し長くしてもらえます。
これだけで体内でアルコールが回るスピードがゆるやかになり、無理なく最後まで楽しめるでしょう。
また、合間にお水をしっかり飲むことも忘れずに。
水分をとることで酔いの進み方が抑えられ口の中もリセットされるため、次のワインもより美味しく感じられます。
飲みきれない状況は恥ずかしがる必要も、無理に克服しようとする必要もありません。
大切なのは自分に合ったペースを守りつつ、最後まで料理とワインを楽しむこと。
今回紹介した方法を知っておけば、当日どんな状況になっても落ち着いて対応できますよ。
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ワインペアリングの相場と有名店の実例


ペアリングコースを検討するとき、多くの人が気になるのは料金の相場ではないでしょうか。
「一体いくらくらいかかるのか」「高級店はやっぱり高いのか」といった疑問は、予約を決めるうえで重要なポイントになります。
ここでは一般的な価格帯と、高級レストランの具体例をご紹介します。
フレンチのペアリングコースの値段相場と選び方
ワインペアリングの料金は、レストランのランクやワインの内容によって大きく変わります。



カジュアルなビストロでは、3〜4杯程度のライトペアリングが3,000〜5,000円前後で提供されることが多いです。
一方でミシュラン星付きなどの高級フレンチでは、6〜8杯のフルペアリングが10,000円〜20,000円以上になることも珍しくありません。
価格に影響する主な要素は次の通りです。
選び方のポイントとしては、自分が求める体験のレベルと予算のバランスを考えることが大切です。
「特別な日だから高級ワインを味わいたい」という日もあれば、「気軽にペアリング体験をしてみたい」という日もあるはず。
予算に合わせてペアリングスタイルも変えていきましょう。
カンテサンスのワインペアリング値段と提供スタイル
一例としてご紹介します。
たとえば東京・品川にある三つ星レストラン「カンテサンス」は、日本でもトップクラスのフレンチとして知られています。
ランチ営業も行っていた時期がありますが、現在は公式サイトによると二部制のディナーのみ。
おまかせコースは38,500円(税込)で提供されています。
出典:カンテサンス公式
ワインの内容にもよりますが、ペアリングを付ける場合は少なくとも30,000円、場合によってはコースと同額の38,500円程度を想定しておくとよいでしょう。
季節や仕入れによって内容は変わり、その日限りの組み合わせを楽しめます。
カンテサンスの特徴は、単に高級ワインを並べるのではなく料理との一体感を重視したセレクト。
たとえば、淡白な白身魚の料理に合わせて酸味とミネラル感のある白ワインを選ぶことで、食材の持ち味を引き出します。
一方で濃厚な肉料理には熟成感のある赤ワインを合わせ、最後までコース全体の流れが計算されています。
また、ソムリエの説明も丁寧で、ワインの背景や産地の話を聞きながら味わえるのも魅力。
ペアリングの相場や有名店の価格を知っておくと、「このお店なら予算内で楽しめる」「特別な日に行きたい」といった判断がしやすくなります。
ちなみに車で有名なランボルギーニが手掛けるスパークリングワインをご存じですか?
その斬新なボトルデザインと華やかな印象は、特別な日をさらに演出してくれます。
見た目のインパクトとラグジュアリー感を楽しみたい方は、選択肢に加えてみても面白いでしょう。


また、世界的に有名なワインの代表格「オーパスワン」などは、高級店のペアリングの候補になります。
年代ごとの相場を把握しておくと選択肢の幅が広がりますよ。


各ジャンルごとのおすすめペアリング


ワインペアリングはフレンチだけの特権ではありません。
実は、料理ジャンルによって合うワインのタイプは大きく変わります。
その組み合わせを知っておくとレストラン選びの幅も広がりますし、自宅でのペアリングにも活かせるでしょう。
ここでは代表的なフレンチや中華、お寿司の3つのジャンルごとに、おすすめのワインペアリングをご紹介します。
フレンチのペアリングにはブルゴーニュやボルドーの赤
フレンチはコースの構成が多彩で、ワインの種類も幅広く合わせられます。
その中でも特におすすめなのがブルゴーニュやボルドーの赤ワインです。
ブルゴーニュのピノ・ノワールは繊細な酸味と果実味が特徴で、鴨や仔羊、キノコを使った料理によく合います。
一方でボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー主体のワインはしっかりとしたタンニンとコクがあります。
牛フィレやジビエのような力強い肉料理にぴったりでしょう。
また、フレンチの前菜や魚料理にはシャブリやサンセールなどの爽やかな白ワインもおすすめ。
酸味とミネラル感が料理を引き立て、最後まで飽きずに楽しめます。



濃厚な肉料理には力強い味わいのプリズナーをお試しください。


中華のペアリングは華やかな白やスパークリングワイン
中華料理は香りや味のバリエーションが豊富で、油や香辛料を多く使うのが特徴です。
そのため、華やかな香りのある白ワインや、爽快感のあるスパークリングワインが相性抜群です。
たとえば、紹興酒のような熟成感を持つ辛口の白ワイン(アルザスのリースリングやゲヴュルツトラミネールなど)は、海鮮の炒め物や蒸し料理に合います。
四川料理のように辛味が強い場合は、ほんのり甘みを感じる白ワインを合わせると辛さをやわらげてくれます。
また、油を多く使った揚げ物や炒め物にはスパークリングワインがぴったり。
泡の爽快感が油をさっぱりと流し、次の一口が楽しみになります。



シャンパンならペリエなどいかがでしょうか。
個人的には酢豚やホイコーローなど、味が濃いものにはフルボディの赤を合わせるのも好きです。


また、ヴーヴ・クリコなどは有名レストランのペアリングでも登場することがあり、華やかな場を一層盛り上げてくれます。
相場や種類を事前に知っておくと、注文の参考になりますよ。


お寿司のペアリングは爽やかな白、軽めの日本産スパークリング
お寿司とワインの組み合わせは意外に思うかもしれませんが、相性の良いワインはたくさんあります。
特におすすめなのが、爽やかな白ワインや軽めの日本産スパークリングワインです。
白ワインなら、ソーヴィニヨン・ブランや甲州ワインが好相性。
柑橘系の香りとすっきりした酸味が白身魚や貝類の寿司ネタにぴったりです。
中トロや穴子のような少し脂のあるネタには、樽香の控えめなシャルドネがおすすめ。



カレラも一度試していただきたい白ワインのひとつです。


日本産のスパークリングワインは和食との相性を意識して造られているものが多く、酢飯や醤油の風味を邪魔せず、全体を引き立ててくれます。
ロゼスパークリングなどは見た目も華やかで特別感を演出できるでしょう。
ジャンル別にまとめると次のとおりです。
ジャンル | ペアリング |
---|---|
フレンチ | ≪おすすめワイン≫ブルゴーニュ赤やボルドー赤 ≪特徴≫香り豊かで肉料理と好相性 ≪合う料理例≫ローストビーフ、鴨料理 |
中華 | ≪おすすめワイン≫華やかな白ワインやスパークリング ≪特徴≫辛味やスパイスを引き立てる ≪合う料理例≫エビチリ、麻婆豆腐 |
寿司 | ≪おすすめワイン≫爽やかな白や日本産スパークリング ≪特徴≫繊細な魚介の風味を生かす ≪合う料理例≫白身魚、貝類 |
このようにジャンルごとのペアリングを知っておくと、次の外食時やペアリングコースの予約がもっと楽しくなります。
「この料理にはこのワイン」という自分なりの組み合わせを探すのも、ワインの楽しみ方のひとつです。
【まとめ】ワインペアリングで飲みきれないときは工夫しよう
ワインペアリングは、料理とワインの相性を最大限に楽しめる特別な体験。
量を飲むことが目的ではなく、料理とワインのマリアージュを楽しむことが本質です。
ご紹介した方法を利用して、気兼ねなくペアリングを満喫しましょう。
それでは今回の内容をおさらいしましょう。
≪ワインペアリングが飲みきれないときの対処法≫
◆予約時の工夫
・1杯あたりの量を事前に確認する
・ハーフペアリングの有無をチェック
・コースに合うグラスワインを2〜3杯だけ注文する
・提供量を減らしてもらえるか聞く
◆当日の注文テクニック
・提供量を半分にしてもらう
・メニューを見て、合わせたい料理だけワインを注文する
・途中からノンアルコールに切り替える
◆飲みきれない時のスマートな対処法
・ワインは残してもOK(お店では珍しくない)
・同席者とシェアして量を調節する
・食事の進行をゆっくりにしてもらう
◆その他の知識
・ワインペアリングの相場を知っておく
・フレンチ、中華、お寿司などジャンル別のおすすめを把握する
自分のペースで味わうワインペアリングは、心も満たされる最高の時間です。
小さな工夫を重ねて、あなただけの“ベストマリアージュ”を見つけてください。
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