テレビでワインが紹介されると、「どんな味なんだろう」「自分も飲んでみたいな」と気になる瞬間がありますよね。
特に、マツコの知らない世界で国産ワインが取り上げられた時は、放送直後からSNSでも話題に。
あっという間に売り切れるほどの盛り上がりを見せました。
今ではそのブームも落ち着き、あれから7年近く経とうとしています。
では、あの頃注目されたワインたちは“今”どうなっているのでしょうか。
ナナシー今でも入手は難しいのかな?



あの頃のワイン、今の人気はどうなんだろう?
この記事は、そうした“ちょっと気になるけど自分では調べづらいこと”を、分かりやすくまとめてみました。
当時の空気感を振り返りつつ、2025年現在、それぞれのワインがどんな立ち位置になっているのか見ていきましょう。
今の時代だからこそ味わえる国産ワインの魅力をお伝えします。
マツコの知らない世界で紹介された国産ワイン一覧


以下は番組(2018年放送)で取り上げられた主な国産ワインの一覧となります。
当時は放送直後に品薄になるほど、現在も人気の根強い銘柄ばかりです。
| ワイン名・産地(タイプ) | 特 徴 |
|---|---|
| グレイス エクストラブリュット(山梨・中央葡萄酒/白・泡) | 世界的評価のスパークリング。シャルドネ100%のブラン・ド・ブラン。 |
| ケルナードライ(北海道・山崎ワイナリー/白) | 白い花の香り、鋭いミネラル。 |
| シャルドネ・リザーブ(大分・安心院葡萄酒工房/白) | 樽香が心地よく、まろやかで上質。国産シャルドネの代表格。 |
| ミエ・イケノ ピノノワール(長野・三枝酒造/赤) | 国産ピノの象徴。繊細で優しい果実味。 |
| マリコ・オムニス(長野・シャトー・メルシャン/赤) | 濃厚で力強いフラッグシップ赤。贈り物にも最適。 |
| ノーブルドール(山梨・サントリー登美の丘/白・甘口) | 稀少な貴腐ワイン。とろりとした甘さと複雑な香り。 |
| シャトーブリヤン(山梨・サドヤ/白) | すっきり飲みやすい辛口白。日常使いにも◎。 |
ただ、その注目度の高さゆえに、“入手困難”につながってしまったのも事実です。
ここからは、放送直後の状況と、今の市場を比べながら見ていきましょう。
2018年の放送直後は入手困難に
放送からすぐ、ネットショップでも店頭でもワインがどんどん姿を消していきました。
特に小規模なワイナリーのワインは生産量が少ないこともあり、需要が跳ね上がるとあっという間に品切れに。
在庫の残ったショップにはアクセスが殺到し、数日で完売してしまうことも珍しくありません。
国産ワインがここまで入手しづらくなった背景には、日本のワインづくりの“規模の小ささ”があります。
フランスやアメリカのような大規模生産とは違い、日本の多くのワイナリーは家族経営に近い形で運営されています。
そのため、急に何万人もの人が注文してくる状況は、どうしてもさばききれなかったのです。



次回入荷は半年後…。



予約しても届くのは来年です。
そんな声が各地で聞かれ、まさに“争奪戦”という言葉がぴったりの状態でした。
ブームは落ち着き、現在は商品によって入手可能
さすがに身近なスーパーには置いていませんが、現在は酒屋さんやオンラインストアで見つけることが可能になりました。
その理由はいくつかあります。
まず、1つ目にブームが一段落し、必要以上に注文が殺到する状況がなくなったこと。
また、人気のある銘柄については出荷体制を少しずつ整えています。
無理な増産はできないものの、ワイナリーによっては年を重ねるごとに供給を増やす取り組みも見られます。
加えて、入手手段がとても増えたことが挙げられます。
Amazonや楽天市場、公式ショップなど、多くの人が使いやすい場所で入手可能になりました。
もちろん今でもレアなワインはありますが、銘柄によっては、“幻のワイン”ではありません。
むしろ、落ち着いた今だからこそ、じっくり選んで飲み比べられる良い時期と言えるでしょう。
マツコも唸る“おすすめ国産ワイン”|紹介銘柄の当時と今
マツコの知らない世界で紹介された国産ワインの中には、今もなお高い人気を誇る商品がたくさんあります。
はっきり言って、これらのワインは「国産ワインの実力を知るのにぴったりの一本」ばかり。
どれも個性があり、はじめて国産ワインを飲む人でも違いを楽しみやすいラインナップです。
ここからは、当時と今の状況を見比べながら見てみましょう。
シャルドネ・リザーブ(大分・安心院葡萄酒工房)
大分県安心院のワインは、国産ワインの中でも“意外性のある産地”として話題に。
その中でも「シャルドネ・リザーブ」は、安心院を代表する一本です。
国産ワインの中でも“海外ワインと比べても遜色ない仕上がり”と話題になり、放送当時は品薄が続くほどの人気でした。
2025年現在はオンラインストアでも見かけやすくなり、落ち着いた状態。
ただし、年によって味わいが少しずつ変わるため、毎年リリースを楽しみにしているファンも多い銘柄です。
マリコ・オムニス(長野・シャトー・メルシャン)
シャトー・メルシャンを代表する赤ワインとして知られる「マリコ・オムニス」。
マツコの知らない世界で紹介されたことで一段と注目を集めました。
以前より漫画「神の雫」でも取り上げられており、当時は“日本ワインの到達点”と評価されるほど話題に。
現在では海を越えて、世界のワイナリーTOP50にも選ばれるほど著名になっています。
そのため今でも人気は高いですが、オンラインストアなら比較的入手しやすいです。
さらに詳しい背景やメルシャンついては、別記事でより深く解説しています。


ノーブルドール(山梨・サントリー登美の丘)
貴腐ぶどうを使った甘口タイプのワインで、一口飲むだけで“特別感”が広がります。
国産の貴腐ワインはとても珍しく、番組でもその希少性が話題になりました。
数量は限られていますが、今では入手可能となっています。
ただ、ノーブルドールは価格帯が高く、「一度は飲んでみたいけれど、なかなか手が届かない…」という声も少なくありません。
そんな方におすすめしたいのが、同じサントリー登美の丘が造るノーブルダルジャンです。
こちらは貴腐ぶどうではなく“遅摘みぶどう”を使った甘口タイプ。
優しい甘さと爽やかさがあり、ノーブルドールよりは手に取りやすい価格帯で楽しめます。
「濃厚な甘口ワインを試してみたいけれど、まずは入門編から」という方には、ノーブルダルジャンがおすすめです。
シャトーブリヤン(山梨・サドヤ)
サドヤが造る白のシャトーブリアンは、甲州ぶどうのやさしい香りとすっきりした酸味が魅力の一本。
洋風の名前とは対照的に、味わいはとても軽やかで繊細。
レモンや白い花を思わせる香りがふわっと広がり、飽きのこない爽やかな飲み口が楽しめます。
番組当時は品切れになることもありましたが、2025年現在は比較的手に入るようになりました。
フルボトルだと1万円前後のため、まず試してみたいという方はハーフボトルがおすすめです。
グレイス エクストラブリュット(山梨・中央葡萄酒)|入手困難
グレイス エクストラブリュットは、日本が世界に誇る本格スパークリングワインです。
番組で紹介されたことで一気に注目されましたが、実は今も入手が難しい一本。
その理由は、生産量が少ないことにあります。
当時でも年間2,600本ほどしか造られず、2011年ヴィンテージが世界的評価を受けたことで人気が爆発。
現在も市場にほとんど並ぶことがありません。
今すぐ飲んでみたい方には代替品として「グレイス甲州」をおすすめします。
同じ中央葡萄酒が造るワインで、和食と合わせやすく、こちらは比較的手に入りやすいです。
ケルナードライ(北海道・山崎ワイナリー)|入手困難
山崎ワイナリーのケルナーは、香りの華やかさとシャープな味わいで知られ、ファンの多い白ワイン。
しかし、今ではほぼ入手することができません。
理由は、ケルナーの栽培が2000〜2019年で終了してしまったためです。
圃場整備と植え替えの影響で、2020年のリリースを最後にしばらく生産停止。
オンラインストアでも見つけることが難しい状態が続いています。
それでも「ケルナーらしさを味わいたい」という方に向けて、代わりにおすすめできるのが北海道ケルナー(白・辛口)です。
北海道産ケルナーを100%使用し、柑橘系の香りときれいな酸味、すっきりした辛口の飲み口が魅力です。
入手しやすく手頃で、“初めてケルナーを飲む人” にぴったりの一本。
ミエ・イケノ ピノノワール(長野・三枝酒造)|入手困難
八ヶ岳のふもとでつくられるミエ・イケノは、放送時もっとも“幻”に近いワインでした。
ピノノワールのやわらかい味わいがファンを魅了し、今もなお入手しづらい一本です。
入手困難とされる最大の理由は、生産量の少なさと高い評価による需要過多が重なっているためです。
最近リリースされたワインですら、生産数は500~1000本程度、発売と同時に完売となっています。
放送から数年経った今でも、人気に対して生産が追いつかない状況。
そのため市場に出回る本数が極めて少なく“見かけたら即買い”とされる希少な一本になっています。
こちらに関しては私も入手したことがなく、代替品のご紹介すら難しいです。
セブンイレブンのワインもマツコの知らない世界で絶賛された


ワインと聞くと「専門店で買うもの」というイメージがあるかもしれません。
しかし、実はコンビニワインにも美味しいものはあります。
番組で紹介されたセブンイレブンのワインは、その代表と言える存在。
ここでは、当時注目された2本を取り上げながら、今の入手状況や魅力をご紹介します。
ヨセミテ・ロード カベルネソーヴィニヨン(赤)
ヨセミテ・ロードの赤は、セブンイレブンの中でもロングセラーの一本。
豊かな果実味と、ほんのりビターな余韻が特徴で、「この価格帯でこの味?」と驚く声が多い赤ワインです。
こちらは生産量が安定しているため、2025年現在でも安定して入手できます。
確かに美味しいのですが、先に補足しておくと、あくまで“デイリーワイン”としてコスパが高いタイプです。
前述のワインとは目指している方向が違うため、その点は注意してください。
ヨセミテ・ロード シャルドネ(白)
白ワインが好きな方には、ヨセミテ・ロードのシャルドネがおすすめです。
柑橘の香りとすっきりした酸味が心地よく、食事に合わせやすい万能タイプ。
番組で紹介されたことで注目が集まり、“コスパの良さ”と“飲みやすさ”でファンが急増しました。
多くの飲み手が「軽やかで飽きない味わい」と評価しており、コンビニワインのイメージを変えた一本です。
これらコスパを意識したワインは、アルパカを筆頭にダンシングフレイムや王様の涙、G7など様々な銘柄があります。
手に取りやすいものばかりなので、色々試してみると面白いですよ。




その他、同価格帯のデイリーワインは以下でご紹介しています。
世界的評価を受けた日本ワイン|入手可能な銘柄3選
近年では、日本ワインも世界のコンクールで高い評価を受けるようになり、その実力は年々注目を集めています。
昔は「国産ワインは海外に比べて弱い」というイメージを持つ人もいました。
しかし、その印象は大きく変わりつつあります。
ここでは世界の舞台で評価され、今なら入手可能な日本ワインを3本厳選して紹介します。
どれも“日本らしい繊細さ”を持った魅力的なワインばかりですよ。
登美 甲州 2022(サントリー登美の丘ワイナリー)
日本の白ワインの中でも、特に世界から高く評価されているのが「登美 甲州 2022」です。
2024年には世界的なワインコンテストIWSC(インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション)で金賞 を受賞しました。
出典:PR TIMES
IWSCは1969年にロンドンで始まった、とても歴史のあるコンクール。
毎年世界中からワインが集まり、審査はとても厳格。
2024年は 6,000点以上のワインの中から、約120点しか金賞を受けていません。
その中に、日本の甲州ワインが選ばれたという事実はとても大きく、「日本ワインの実力が世界に認められた」ことを明確に示しています。
人気や注目の高さから入手が難しくなる可能性もあるので、見つけたら早めの確保がおすすめです。
シャトーマルス 穂坂三之蔵 ルージュ 2020
「シャトーマルス穂坂三之蔵ルージュ2020」も“世界が認めた一本”として大きな注目を集めています。
登美甲州に続いて、2025年のIWSC(インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション)で日本唯一の金賞を受賞。
この快挙は国内外で大きく評価され、「穂坂のワイン」が世界の舞台で強く印象づけられました。
出典:PR TIMES
味わいは、カシスやブラックベリーの深い果実味に、スパイスや樽のニュアンスが重なる力強いスタイル。
それでいて口当たりはやわらかく、余韻までしっかり楽しめる赤ワインです。
「日本の赤はここまで来たのか」と驚く人も多く、本格派を求める方にはぜひ試していただきたい一本です。
シャトーマルス 甲州 ヴェルディーニョ 2024
こちらのワインは、2025年にフランス・パリで開催されたKura Master 日本ワインコンクール(甲州部門)で三冠を達成。
受賞内容は以下のとおりです。
これは、日本ワインの中でも稀な快挙で、審査員長パズ・レヴィンソン氏からも次のように絶賛されています。
”とてもフレッシュで、香り・果実味・質感のバランスが美しい。
毎日飲めるくらい親しみやすく、甲州品種の魅力をよく表している。”出典:PR TIMES
このコメントからもわかるように、“飲みやすくて品質が高いワイン”として、プロから高い評価を受けています。
よくある疑問(Q&A)|国産ワインの選び方と魅力
国産ワインとひとえに言っても、その種類や魅力は様々。
ここでは気になるあれこれをシンプルに解説していきましょう。
これさえ読めば、国産ワイン選びが一段と楽しくなりますよ。
Q.国産ワインと日本ワインが違うって本当?
Q.国産ワインの“高級ライン”は何が違う?
Q.日本なのに、なぜ入手困難なワインがあるの?
Q.初心者でも失敗しない国産ワインは?
マスカットベリーAについては以下でまとめていますので、ご参考までにどうぞ。


Q.安い国産ワインでも本当においしいの?
【まとめ】国産ワインはマツコの知らない世界で登場した頃よりアツい!
番組放送当時は、多くの人が「こんなにおいしいワインが日本にあったんだ」と驚きました。
あれから数年たった今、国産ワインはさらに進化し、世界のコンクールで賞を取る銘柄も増えています。
それでは今回の内容を振り返ってみましょう。
≪マツコの知らない世界で登場したワインまとめ≫
◆番組で話題になった銘柄は、現在も高い品質で評価され続けている
◆当時入手困難だったワインも、銘柄によって入手可能に
◆一方で、生産終了・休止・数量限定など“今が狙い目”の銘柄も存在
◆世界的コンテストで金賞・最優秀賞など、日本ワインの受賞歴は年々増加
◆国産ワインは初心者向けから本格派まで幅広く、“目的に合わせて選べる時代”に突入している
◆日常の食卓にも寄り添いやすく、ペアリングの自由度も高い
どんなワインにも、造り手の思いや土地の個性がそっと宿るもの。
国産ワインはまさにその宝箱のような存在で、知れば知るほど新しい発見が待っています。
気になるワインを手に取り、ゆっくりとグラスを傾けてみてください。
次の一杯が、あなたにとって特別な出会いになりますように。
宜しければこちらもご一読ください。













