ワインのコルクがなかなか抜けなかったり、無理に力を入れてコルクが折れてガッカリする経験。
ワイン好きなら解るのではないでしょうか。
今回はワインコルクに焦点を当てたお話になります。
これらのポイントを押さえてワインをスムーズに開けるコツをマスターしましょう。
100均のワインオープナーの種類やメリット、デメリットについてはこちらをどうぞ。

見事開栓したら、こんな眉唾話で盛り上がるのはいかがですか?

ワインのコルクが抜けない原因

ワインのコルクが抜けない原因はいくつかあります。
コルクは天然素材のため環境や保存期間により乾燥して縮んだり、湿気を含んで膨張したりします。
特にボトルを縦置きで保管していた場合にはコルクが乾燥しすぎて縮み、ボトルの口に張り付いてしまう事があるでしょう。
また、ワインの保存状態やコルクの品質にも影響します。
高級ワインの中にはコルクが劣化しやすいものもあり、時間の経過とともにコルクがボロボロになっていることもしばしば。
さらにコルクスクリューの使い方を間違えるとコルクが途中で折れたり、削られることで余計に抜けなくなります。
例えば10年以上熟成させた赤ワインのコルクが縮んでボトルの口に密着していて、通常の方法では全然動かず開けられないケースなどがあります。
ワインのコルクが抜けない原因は、乾燥、膨張、劣化、抜く際のミスなど様々。
無理に力を入れると逆効果になることもあるので、まずは原因を見極め、適切な方法で慎重に抜くことが大切です。
ヘアドライヤーでワインコルクを抜くのは?
ワインのコルクが抜けないときはヘアドライヤーを使ってボトルの首の部分を温めることでコルクが動きやすくなり、抜けやすくなる場合があります。
その理由はワインボトルはガラス製であり、熱を加えることでコルクとボトルの間に微小な隙間が生まれてコルクが緩むため。
特に高温多湿な環境でコルクが膨張してしまったワインではこの方法が有効です。
しかし、ドライヤーの熱がワイン自体に影響を与える可能性も否定できません。
ワインは温度の変化に敏感で、加熱しすぎるとアルコールが揮発し、香りや味わいに悪影響を与える懸念があります。
【ヘアドライヤーを使うメリット・デメリット】
メリット | デメリット |
---|---|
ボトルの膨張によりコルクが抜けやすくなる 道具が不要、ドライヤー1つで試せる 直接火を使うよりも安全 | 温めすぎはワインの風味が変わる可能性がある 長時間温めるとガラスが割れるリスクがある |
【手順1】
ドライヤーは「中温または低温」に設定し、ボトルの首部分に20~30秒程度の温風を当てます。
加熱のしすぎてワイン全体の温度が上がりすぎないように注意して温めましょう。
【手順2】
温めた後、すぐにコルクスクリューを使い、ゆっくりとコルクを引き抜きます。
【手順3】
まだコルクが抜けにくい時は加熱のしすぎに注意して再度同じ方法を試します。
ヘアドライヤーなら比較的家庭にあるものなので試してみる価値はあるでしょう。
ライターでワインのコルクを抜くのは危険?

ライターはヘアドライヤー同様、ワインのボトルを温めることでコルクが抜けやすくなります。
しかしヘアドライヤーとは異なり直火のため温度調節や距離感が難しく、ガラスが膨張してひび割れたり破裂したりする危険が高まります。
特にワインボトルは密閉状態のため、熱によって内部の圧力が上がると一瞬で割れることがあるので注意してください。
また、ライターなどは一部を集中的に温めてしまいます。
仮にコルクが抜けても口の部分のコルクが焦げると匂いが移ってしまい、香りや味わいが損なわれる可能性があるでしょう。
例えば、過去にライターを使った人の中にはボトルが突然破裂し、ガラスの破片と大量のワインが飛び散って手や顔にケガをしたという報告もあります。
ライターを使ってワインボトルを温めるのは避けたほうがよいでしょう。
お湯で温めたタオルなどでコルクとボトルの口を巻く

温めたタオルを使うことで乾燥して固まってしまったコルクが湿気を吸い、開けやすくなることがあります。
この方法であればドライヤーよりも緩やかに温めることができるためガラスが破損するリスクが低くなります。
【手順1】
40〜50℃程度のお湯でタオルを温める。
【手順2】
コルクとガラス部分にしっかりフィットさせて約1〜2分待ちます。
ポイントは長く温め過ぎないことです。
長時間湿気を吸わせると、かえってコルクが膨張して抜けにくくなるので注意しましょう。
また、ボロボロのコルクの場合には向いていません。
別の方法を試してください。
スクリューの深さはコルクの3分の2程度
コルクスクリューを差し込む際、浅すぎるとコルクが割れやすくなり、深すぎると力が分散して抜けにくくなることがあります。
適切な深さはコルクの約3分の2程度まで。
適度にねじ込むことでよりスムーズに抜けるようになります。
分かりづらいときはスクリューに敢えてキズなどをつけて深さの目安にしましょう。
見事抜けた際には、特別な思い出としてコルクやラベルを保管してはいかがでしょうか。

コルクスクリューが使えないときの対処法

ワインはあってもコルク開けるためのスクリューが見つからないということもあります。
そんなときは、家にあるアイテムを使ってコルク抜きを試してみましょう。
例えば、スプーンやフォーク、ドライバーを使う方法があります。
それぞれ工夫次第で成功しやすくなりますが、無理をしてワインがこぼれたり、コルクがボトルの中に落ちてしまうこともあるため慎重に行わないといけません。
ドライバーでコルクに穴を開ける

ドライバーを使ってコルクに穴を開けてペンチで少しずつ抜く方法もあります。
この方法は時間がかかりますが、崩れたコルクが入ることもないので有効的。
その代わりに穴を開けることでコルクが脆くなっているので力加減には注意しましょう。
基本的にはどんなドライバーでも可能ですが、マイナスドライバーよりはプラスドライバーのほうが穴を開けるには向いています。
コルクが入ってしまう前提なら貫通させてテコの原理で抜いてしまうのもアリです。
靴を使って開ける
ボトルの底をタオルで包み、靴のかかと部分に入れて壁に軽く当てます。
衝撃と圧力によってコルクが少しずつ押し上げられて抜ける可能性があるでしょう。
ただし力加減が難しく、最悪割れてしまうと靴も台無しになってしまいます。
騒音の原因ともなるので基本的には最終手段と考えておきましょう。
屋外などで道具もなく、どうしようもない時に試してみてください。
お湯を使ってコルクを温める
ヘアドライヤーと同じくワインのコルクが抜けないときに温める方法の一つです。
ぬるま湯が適温とされており、一般的には30度~40度の範囲と言われています。
ボトルの首の部分をお湯に数分間浸けるとガラスが膨張してコルクがわずかに動き、抜きやすくなることがあります。
ただしこちらも品質を劣化させてしまう可能性があるため加熱には十分注意してください。
ワインのコルクがボロボロで抜けないときの対処法は?

古いワインや長期保管されたワインを開ける際にコルクがボロボロと崩れてしまうことがあるでしょう。
このような場合でも適切な方法を使えば、ワインをこぼしたりコルクの破片が中に入るのを防ぎながら開けることが可能です。
コルクは天然素材の為、時間が経つと乾燥して脆くなりますがこれは仕方のないこと。
特に横置きではなく縦置きで保管されていたワインはコルクが乾燥しやすくボロボロになりやすいと言われています。
また、湿気が多い環境ではコルクの劣化に加えて、ボトルの口にこびりついてしまうため一層開けづらくなります。
そうした懸念がある場合は通常の方法で無理に開けるのではなく、別の方法を試してみましょう。
ソムリエナイフ(2枚刃のワインオープナー)を使う
通常のスクリューではなく、ムリエナイフ(2枚刃のワインオープナー)を使うことでコルクが崩れてもすぐに取り出せるようになります。
コルクが崩れかけているときでも刃が側面をしっかり支えるため通常のスクリュータイプよりも上手く抜けるでしょう。
【手順1】
・まず、長い刃をコルクとボトルの間にそっと押し込み、短い刃を反対側からゆっくりと差し込みます。
【手順2】
・力を入れすぎず、コルクを挟むようにしてゆっくりと左右に揺らしながら深く差し込みます。
【手順3】
・奥まで入ったら回転させながらコルクを引き抜きます。
刃が鋭いので、指を切らないように注意してください。

コルクを押し込んでしまう
割り箸やスプーン、フォークの柄を使ってコルクを少しずつ押し込む方法があります。
これはコルクを無理に抜くのではなく、ワインの中に押し込むことで開栓する方法です。
しかし欠点としてワインの中に崩れたコルクなどが入ってしまいます。
茶こしやコーヒーのフィルター、キッチンタオルなどで欠片を取り除いて飲みましょう。
【手順1】
ボトルの口に当てて、コルクが斜めにならないようにまっすぐ均等な力で押します。
【手順2】
少しずつ圧力をかけてコルクをボトル内に落とします。
ワインに入ったコルクが気になる場合はフィルターを通してコルクの破片を取り除きます。
【まとめ】ワインのコルクが抜けないときは温めると有効
【効果的なコルクの抜き方まとめ】
ワインのコルクは天然素材のため環境や経年劣化によって開けにくくなることがあります。
せっかくのワインですから美味しく楽しみたいですよね。
適切な方法を試して安全に開封、勝利の美酒を堪能してください。
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