近年、健康志向や自然派志向の高まりから注目を集めるナチュラルワイン。
しかし、ワインに馴染みのない方にとっては「ナチュラルワインって何?」「どんな人が飲んでいるの?」と疑問に思うことも多いでしょう。
そんな疑問に答えてくれるのが、飲食店を経営しながらナチュラルワインの発信もしている向山かおりさんです。
この記事では、向山さんおすすめのワインやお店「ビストロチュラ」、さらに彼女のこれまでの歩みや大切にしている想いまで幅広くご紹介します。
自宅で気軽に楽しめる一本から、お店で体験できる飲み比べまで、ナチュラルワインをぐっと身近に感じられるヒントがたっぷり。
mikuぜひ最後まで読んで、向山さんと一緒にナチュラルワインの奥深い世界を味わってみてください。
向山かおりさんおすすめのナチュラルワインとは?


ナチュラルワインとは、ぶどうの栽培から醸造までできるだけ自然の力に寄り添い、化学的な添加物を極力使わずにつくられるワインのこと。
近年はSDGsや健康志向から一般の食卓にも広がりを見せており、これまでワインに馴染みのない人たちにも受け入れられつつありますね。
向山さんが紹介するナチュラルワインは、ただ「自然派」という枠にとどまらず、飲む人の心をつかむ奥深い魅力を秘めています。
ここでは「どんな味わいなのか」「なぜリピーターが多いのか」という2つの視点から、その秘密を見ていきましょう。
自然派だからこそ楽しめる奥深い味わい
ナチュラルワインと聞くと、「体にやさしい」「オーガニック」というイメージを持つ方が多いかもしれません。
しかし、それ以上に注目すべきは味わいの奥深さです。
酵母も自然由来のものを使うことが多く、補糖や保存料をほとんど加えないため、ぶどう本来の香りや味わいがそのままグラスに表れます。
まさに「生ワイン」と言って差し支えないでしょう。
初心者にとって、「飲みにくいのでは?」という不安はとても理解できます。
しかし実際に口にすると自然な酸味やフルーティーさがあり、むしろ軽やかで親しみやすいと感じるはず。
そのフレッシュな味わいから、飲んだ瞬間に「こんなに香りが広がるんだ!」と驚く人も少なくありません。
一度飲んだら忘れられない!リピーター続出の理由
ナチュラルワインを体験した人の多くが「また飲みたい」と感じるのには理由があります。
ひとつは飲み疲れしにくいこと。
一般的なワインに比べて味わいが軽やかで飲みやすいため、グラスを重ねても心地よさが続きます。
もうひとつの魅力は、料理との相性の良さ。
ナチュラルワインには“素材の味を引き立てる力”があるので、塩気や出汁の効いた料理とも自然に調和、味わいをより際立たせてくれます。
そして何より、ナチュラルワインを囲む時間には独特の魅力があります。
ぶどう本来の風味や土地の個性がダイレクトに伝わるからこそ、産地の情景を思い浮かべながら飲むと特別な余韻が残ります。
自然の力を大切にしたワインだからこそ生まれる心地よさと、大地に包まれるような穏やかな感覚。
それらが食事との相性や人とのつながりをより深め、ナチュラルワインを一度飲んだら忘れられない存在へと昇華させるのです。
向山かおりさんも絶賛!初心者にも飲みやすいおすすめ銘柄5選
ナチュラルワイン人気は広がりつつありますが、日本ではまだまだ少数派。
知名度のある銘柄も少なく、「どこで買うの?」「どれがナチュラルワインか分からない」と迷う人も多いはず。
最近ではオンラインショップや大手ECサイトでも取扱いが増えており、自宅にいながら手軽に入手できるようになっています。
そこで、向山さん絶賛のおすすめナチュラルワインを5つご紹介します。
ルナリア プリミティーヴォ
イタリア・アブルッツォ産、オーガニック認証を持つ自然派スタイルの赤ワイン。
果実味豊かで渋みが少なく、初心者にも親しみやすい一本です。
チェリーやベリーを思わせる香りが口いっぱいに広がり、タンニンもやわらかで飲みやすさが際立ちます。
パスタやピザといったイタリア料理はもちろん、普段の食卓にも合わせやすく、カジュアルに楽しめるスタイル。
果実味主体の素直な味わいで、ワインに慣れていない方でも安心して楽しめます。
デルハイム ピノタージュ ロゼ
南アフリカ固有のブドウ品種「ピノタージュ」を、あえてロゼに仕立てたユニークな一本。
鮮やかなピンク色がグラスを華やかに彩り、ベリーの果実感に加え、ほのかに花を思わせる香りが漂います。
味わいはフレッシュで軽やか、酸味がほどよく引き締め役となり、冷やして飲むとより爽快感に。
サラダや白身魚、軽い前菜はもちろん、スパイスを効かせたアジア料理との相性も抜群。
夏の暑い日や友人とのカジュアルな集まりにぴったりで、ワイン初心者から愛好家まで楽しめるロゼです。
チビタス ペコリーノ スプマンテ
イタリア・アブルッツォ産のオーガニック認証付きスプマンテ。
柑橘や白い花を思わせる香りが印象的で、きめ細やかな泡立ちが爽快感を引き立てます。
果実の酸味とミネラル感、ほのかなグレープフルーツのようなほろ苦さがバランスよく調和し、さっぱりとした飲み口が魅力です。
魚介や野菜料理はもちろん、寿司や天ぷらといった和食との相性も抜群。
初心者でも取り入れやすく、自然派らしいニュアンスも楽しめる一本です。
スリンキー・ベア
ストリートアートのようなユニークなラベルが目を引く、オーストラリア産のカジュアルワイン。
親しみやすい果実感と軽快な飲み心地が特徴で、ワイン初心者にも抵抗なく楽しめます。
フルーティーさを主体にしつつ、ほのかにスパイスを思わせるニュアンスがあり、唐揚げやハンバーグといった家庭料理と好相性。
日常の食卓や友人との気軽な集まりにぴったりで、飲みやすさと親しみやすさを兼ね備えた一本です。
ノストス ヴァルディソーレ
イタリア・ピエモンテ州ロエロ地区で、希少品種フラガット・ローザを用いて造られるナチュラルワイン。
地中海的な豊かさとともに、熟した赤系果実の凝縮感やスパイスのニュアンスが重なり、エキゾチックで個性的な香りが広がります。
力強い味わいながら、タンニンは丸みがあり飲み口はスムーズ。
ラム料理やトマトベースの煮込み料理と好相性で、食卓を華やかに彩ります。
日常に特別感を添えたい方や、個性的なブドウ品種に挑戦したい方におすすめの一本です。
また、ナチュラルワインと並んで世界的に注目されているのがオレンジワイン。
自然派の造り手が多く関わるスタイルとして、近年ますます人気を集めています。
詳しくはこちらで解説しています。


【番外編】ジャケ買い必死のワインたち
ここまでご紹介したワインは、味わいや相性を考慮した初心者でも飲みやすいものでした。
一方で、ワインの世界には 「ラベルに惹かれて思わず手に取りたくなる一本」 も存在します。
向山さんも注目する“ジャケ買い必至”のユニークなワインをちょっとだけ紹介させてください。
他にもご紹介したいワインはたくさんありますが、売り切れている商品もいくつかあったのでここまでとします。
ご興味があれば、ぜひ一度試してみてください。
ビストロで楽しむナチュラルワインと沖縄料理


ナチュラルワインを自宅で楽しむのも素敵ですが、「お店で最高の料理と味わいたい」と思う方もいるはず。
向山さんが経営するビストロ「BISTRO CHURA(ビストロ チュラ)」では、ナチュラルワインと沖縄料理の組み合わせを実際に体験できます。
ここではビストロならではの飲み比べ、沖縄料理との相性、そして店舗でしか味わえないペアリングについて紹介します。
お店はこちら⇒新宿ワインビストロちゅら
向山かおりさんの「ビストロちゅら」なら飲み比べできる!
「ビストロちゅら」の魅力のひとつは、厳選されたナチュラルワインをグラスで飲み比べできることです。
これまでご紹介した銘柄を含め、赤・白・ロゼ・微発泡など、幅広いラインナップを少しずつ試せるのは、お店ならではの楽しみ方。
複数のワインを同時に比較すると、それぞれの個性やスタイルの違いが驚くほど鮮明に感じられます。
「同じブドウでも造り手によってこんなに味わいが違うのか」といった発見は、まさに飲み比べの醍醐味。
さらにスタッフから具体的なアドバイスを受けることで、自分の味覚を再確認できたり、新しい発見を通じて少しずつ磨かれていきます。
一杯のワインが嗜好品を超えて“体験”へと変わる様は「ビストロちゅら」で飲み比べをする最大の魅力といえるでしょう。
沖縄料理とナチュラルワインの相性
意外に思えるかもしれませんが、沖縄料理とナチュラルワインの相性は抜群。
豚肉や野菜をたっぷり使った料理や発酵食品が多いため、自然派ワインと驚くほど調和します。
例えばラフテー(豚の角煮)は、果実味豊かな赤ワインと合わせることで、肉の旨味とワインの酸味が絶妙に絡み合います。
一方で、ゴーヤーチャンプルーのように独特の苦味を持つ料理には、柑橘系の香りを感じさせる爽やかな白ワインがぴったり。
苦味がやわらぎ、後味に清涼感が残るのも魅力です。
さらに、海ぶどうや島豆腐といったシンプルで素材を生かした料理にもナチュラルワインは好相性。
余計な添加を抑えているため味わいが柔らかく、ミネラル感のある白ワインや微発泡タイプなら、塩気や食感を邪魔せず寄り添います。
このようにナチュラルワインは「料理の風味を打ち消さずに引き立てる」力があり、沖縄の伝統食材とも自然に調和します。
意外性と新鮮さを同時に楽しめる組み合わせは、まだ見ぬ景色をもたらしてくれるでしょう。
店舗だから体験できるおすすめペアリング
「ビストロちゅら」のもうひとつの魅力は、料理とワインのベストペアリングを体験できること。
スタッフがメニューに合わせて提案してくれるので、普段は手に取らないような銘柄や思いがけない組み合わせに出会えるのも楽しみのひとつ。
こうした発見は自宅でのワイン選びだけではなかなか得られませんし、店内の雰囲気やスタッフとの会話も大切な要素です。
ただ飲むだけでなく、笑顔や会話が自然に生まれ、人と人とのつながりを実感できる時間。
ナチュラルワインが持つ「気取らない親しみやすさ」と相まって、食事全体が豊かなひとときへと変わります。
向山さんが届けたいのは、単なるグラス一杯の楽しみではありません。
ナチュラルワインと沖縄料理を通じて人と人がつながり、心が満たされる時間を体験できる場――それこそが「ビストロちゅら」の大きな魅力です。
ペアリングといえば、「せっかく特別なワインを頼んだのに飲みきれなかった…」そんな経験はありませんか?
せっかくのワインなのに、残してしまうのはもったいないですよね。
そんな心配を減らすための予約のコツや注文の工夫については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
事前に知っておけば、安心してワインを楽しめますよ。


向山かおりさんが飲食店に辿り着くまでのパラレルキャリア


向山さんは現在、ビストロやナチュラルワインの発信者として知られていますが、その歩みはとてもユニーク。
不動産投資とネットショップ運営、アフィリエイトやアパレル会社の設立など、他にも様々な挑戦を経ています。
飲食の世界に辿り着くまでの道のりは、まさに「パラレルキャリア」と呼ぶにふさわしいもの。
この幅広い経験こそが、今の向山さんを形づくっています。
銀行員から美容業界、飲食店へ|異色の経歴
向山さんのキャリアは銀行員からスタートしました。
トップクラスの成績を収めるほど成果を出していたものの、上司に手柄を横取りされるという苦い経験もあったといいます。
その出来事をきっかけに「このままでいいのか、この先どうしていきたいか」と疑問を抱き、自分の将来について真剣に考えるようになったそうです。
noteでも語っているように、当時の彼女が求めていたのは特別な理由ではなく、とてもシンプルなものでした。
それは――「自分の人生を自分で豊かにしたい。お金も時間も、仕事のやりがいも大切にしながら、嫌な上司に振り回されず自由に生きたい」という思い。
そんな等身大の願いが起業のきっかけだったそうです。
しかし道のりは平坦ではなく、その後も試行錯誤を繰り返して2018年2月15日に株式会社ANを設立。
同年にプライベートサロン形式の美容室を開業しています。
その後も挑戦を続け、オーガニックやエシカルにこだわった日用品や雑貨を扱うショップ「Nature(ナチュール)」を高田馬場にオープン。
2024年には新宿に「BISTRO CHURA(ビストロちゅら)」を立ち上げ、現在の活動へとつながっています。
経営者としての一面と素顔
noteでは、起業初期に直面した3つの壁について赤裸々に綴っています。
当初は「空き時間を活用すれば大丈夫」「ダブルワークなんて簡単」と考えていたものの、現実は思うように時間が取れず。
まずは時間を“つくる努力”と“考え方の転換”からのスタートだったといいます。
さらに自分の固定概念からなかなか抜け出せず、当時は「違和感を感じた」と綴り、1年以上思うようにいかない苦しい時期が続いたそうです。
それでもその経験から得た学びは大きく。
「時間はできるものではなく作るもの」「違和感のあるところに価値がある」
「うまくいかないときほど失敗から学べる」「結果は遅れてやってくる」
こうした気づきを胸に、立ち止まりながらも一歩ずつ前に進んできたのです。
そして挑戦を続ける中で自信と継続力を得ることができたのは、周囲の支えがあったからこそ。
その感謝を素直に語る姿には経営者としての強さと同時に、人柄の温かさがにじみ出ています。
向山さん曰く、自分は特別な人ではなく、ごく普通の人とのこと。
それでも諦めず努力を重ねてきた姿に、多くの共感と信頼が集まっているのだと感じられます。
環境・SDGsへの取り組み
向山さんは経営や日常の気づきをnoteで発信する中で、環境やSDGsについても積極的に取り上げています。
たとえば「勝手にSDGsを探してみよう」という記事では、自分の普段の行動が思いがけずSDGsにつながっていると気づいたことを紹介。
地元食材を選ぶことや、エシカルショップの運営といった小さな選択が、「環境に配慮する」「地域に還元する」という大きなテーマに結びついていると振り返っています。
また、彼女が代表を務める株式会社ANでは、社会的な取り組みの一環として「20代向けライフプランセミナー」を開催。
ライフスタイルやキャリア選択をSDGsの視点と重ね合わせ、「地球×人〜未来に続く豊かさを」という理念を掲げ、若い世代が未来に希望を持って生きられるよう後押ししました。
noteでの発信から実際の活動まで一貫して伝えているのは、「環境やSDGsは特別なものではなく、私たちの日常に根付いている」というメッセージです。
こうした姿勢は、経営者としてだけでなく一人の人間としての誠実さをも感じさせます。
【まとめ】向山かおりさんとナチュラルワインを通して世界を楽しむ
ナチュラルワインを通して伝えたいのは、ただの美味しさだけではありません。
自然な造りだからこそ生まれる奥深い味わい、同じ銘柄でも開けるたびに変化する表情、そして料理と重なったときの新しい発見――それらは一度体験すると忘れられない魅力です。
そして向山さんの多彩な経験と発信が、現在のナチュラルワインブームへとつながっています。
ここまでの内容を整理してみましょう。
【ナチュラルワインと向山かおりさんのまとめ】
・ナチュラルワインとは添加物などを極力使わず、自然な力で造られるワイン
・初心者でも飲みやすいワインがたくさん揃っている
・特におすすめ銘柄は「ルナリア プリミティーヴォ」「デルハイム ピノタージュ ロゼ」「スリンキー・ベア」「チビタス」「ノストス」の5つ
・遊び心あるラベルに惹かれる“ジャケ買い必至”のワインも、楽しみ方のひとつ
・ビストロチュラでは沖縄料理とナチュラルワインのペアリングや飲み比べが楽しめる
・向山さんは銀行員をはじめ、様々な挑戦を経てパラレルキャリアを確立した
・noteでの発信やセミナー開催を通じ、サステナブルなライフスタイルを広めている
ナチュラルワインは特別な知識がなくても気軽に楽しめるうえに、サステナブルな価値も秘めています。
向山さんが届ける一杯は、ただのワインではなく、日常を少し豊かに変えてくれる小さなきっかけ。
あなたもその一歩を踏み出し、新しい出会いと感動を味わってみませんか。



